シイタケ菌糸体とは?

シイタケ菌糸体について

シイタケ菌糸体は、私たちがふだん食べているシイタケの笠の部分(子実体)とは別のもので、糸状の形をしていることから菌糸体と呼ばれます。 この菌糸体に栄養が貯め込まれると、笠の部分が作り出されます。そのためシイタケの母体ともいえ、特徴的な有用成分が多く含まれています。

小林製薬では、シイタケ菌糸体を育成培地で生育させ、そこからエキスを抽出して粉末化したものを用いて、研究を行っています。

図:シイタケ菌糸体シイタケ菌糸体は、私たちがふだん食べているシイタケの笠の部分(子実体)とは別のもので、糸状の形をしていることから菌糸体と呼ばれます。 この菌糸体に栄養が貯め込まれると、笠の部分が作り出されます。そのためシイタケの母体ともいえ、特徴的な有用成分が多く含まれています。

特徴的な免疫活性化作用

がんになると、免疫の働き(免疫力)を無力化する「免疫抑制細胞」などが異常に増えることがわかってきました(図1)。

図1:リンパ節中の免疫抑制細胞正常個体とがん(癌)個体の比較。右側のがん(癌)個体の画像にある黒い細胞が、免疫の働き(免疫力)を無力化する「免疫抑制細胞」です。がん(癌)になると、「免疫抑制細胞」などが異常に増えることがわかってきました

すると、免疫抑制細胞などが邪魔をして、免疫細胞は増えたり、活性化することができません。
その結果、免疫細胞は、がん細胞にたどり着くことや攻撃することができなくなってしまいます。(図2)

図2:免疫抑制のイメージ図免疫抑制になると、免疫抑制細胞などが邪魔をして、免疫細胞は増えたり、活性化することができません。その結果、免疫抑制細胞が免疫細胞を抑え、免疫細胞は、がん(癌)細胞にたどり着くことや攻撃することができなくなってしまいます。これによりがん(癌)細胞の増殖や転移のリスクが高まります。

シイタケ菌糸体は、がんに対する免疫力を抑制する「免疫抑制細胞」の増殖を抑え、がんに対する免疫力を回復・高める作用を持つことが、報告されています(免疫抑制の解除)(図3)。この作用は、ベータグルカンでは報告されておらず、シイタケ菌糸体の特徴的な作用だと考えられます(Cancer Science誌 2011年)。(図4)

図3:免疫抑制解除のイメージ図免疫抑制細胞を減らし、免疫が本来の力を取り戻せば、がん(癌)の増殖や転移を抑えられる可能性が高くなります。(免疫抑制の解除)1.免疫抑制が解除される2.免疫細胞が増加・活性化3.免疫細胞ががん(癌)を攻撃免疫抑制の解除によって免疫細胞が、本来の力を取り戻します。

図4:免疫抑制を解除する研究成果 対象:がん(癌)細胞移植マウス[2011年 Cancer Science誌 報告]方法:マウスにがん(癌)細胞を移植した後、シイタケ菌糸体配合餌を26日間与え、通常餌を与えたマウスとがん(癌)細胞重量、免疫抑制細胞の割合、免疫機能を測定した。(1)免疫抑制が減少【通常餌では免疫抑制細胞が約2倍に異常増殖。シイタケ菌糸体餌では免疫抑制細胞の異常増殖を約90%抑制。】正常:がん(癌)細胞を移植していない。通常餌:がん(癌)細胞を移植して、通常餌を与えた。シイタケ菌糸体餌:がん(癌)細胞を移植して、シイタケ菌糸体配合餌を与えた。がん細胞を移植すると「免疫抑制細胞」が増加した。シイタケ菌糸体を摂取することで、免疫抑制細胞の増加が抑えられた。 下記の写真においても、減少しているのがわかります。(2)免疫細胞の活性が回復【通常餌に比べシイタケ菌糸体餌では免疫細胞の活性が約70%回復】正常:がん(癌)細胞を移植していない。通常餌:がん(癌)細胞を移植して、通常餌を与えた。シイタケ菌糸体餌:がん(癌)細胞を移植して、シイタケ菌糸体配合餌を与えた。シイタケ菌糸体を摂取することで免疫力が高まった。(3)がん(癌)細胞の進行を抑制【通常餌に比べシイタケ菌糸体餌では約60%抑制】正常:がん(癌)細胞を移植していない。通常餌:がん(癌)細胞を移植して、通常餌を与えた。シイタケ菌糸体餌:がん(癌)細胞を移植して、シイタケ菌糸体配合餌を与えた。シイタケ菌糸体を摂取することでがんの進行が抑えられた。この研究のポイントは、次の2つです。1.シイタケ菌糸体エサを摂取したマウスでは免疫抑制細胞の増加が抑えられて、免疫機能が回復した2.その結果として、がんの進行が抑えられたことです。


小林製薬が培養した特別な「シイタケ菌糸体」

このシイタケ菌糸体には数多くの菌株があり、そのなかでも選び抜かれた有用性の高い菌株をじっくりと時間をかけて培養し、熱水で抽出したものが「シイタケ菌糸体抽出物」です(図5)。

図5.シイタケ菌糸体抽出物の生産・製造工程1.厳選した菌糸体 2.専用培地に植える 3.管理された状態で丁寧に育成 4.菌糸体の成長5. エキスを抽出・顆粒化 6.シイタケ菌糸体エキス顆粒

シイタケ菌糸体抽出物(以下、「シイタケ菌糸体」と略す)には、β(ベータ)グルカンの他、特徴的な成分としてα(アルファ)グルカン、アラビノキシランやシリンガ酸、バニリン酸、リグニンなどの複数の有用成分が含まれていることが論文で報告されています。

シイタケ菌糸体の成分研究

・免疫力

一般のシイタケからは、「レンチナン」というベータグルカンの一種が、免疫活性化抗癌剤として単離されて、1985年に認可されています。

小林製薬は、シイタケ菌糸体エキスには、このベータグルカンの他にも、免疫活性化成分として、アルファグルカン、キシラン様多糖などの多種類の成分が含まれていることを論文や学会で報告しています。(2010年 J Natural Medicines誌など)

図6.シイタケ菌糸体エキスに含まれるベータグルカン以外の主な免疫活性化成分1.アルファグルカン 2.キシラン様多糖

・保温力

ビタミンの一種であるナイアシンは体内でエネルギーを産生する際に重要な役割を果たす栄養素であり、血流を促進すると言われています。

体温の保温力に関わるこの成分を測定したところ、シイタケ菌糸体エキスは普通のシイタケよりも多く、豊富に含んでいることがわかりました(図7)。

図7.シイタケ菌糸体エキスに含まれるナイアシンの含有量シイタケ菌糸体エキスは、普通のシイタケよりもナイアシンが約9倍含まれている

・体力

シイタケ菌糸体は、免疫力の他にも、体力の要である肝臓の保護作用があることをこれまでに数多く報告してきました。

シリンガ酸とバニリン酸という物質は、抗酸化力が高いと言われるポリフェノール類の一種で、大阪大学薬学部の研究により障害を受けた肝細胞を保護する作用が発見されています。(2009年 Biol Pharm Bull 誌)

これは生シイタケにはほとんど含まれておらず、シイタケ菌糸体エキスに特徴的な成分だと考えられています(図8,9)。

図8.シイタケ菌糸体エキスに含まれるバニリンの含有量シイタケ菌糸体エキスは、普通のシイタケよりもバニリンが約600倍含まれている図9.シイタケ菌糸体エキスに含まれるシリガン酸の含有量シイタケ菌糸体エキスは、普通のシイタケよりもシリガン酸が約1,000倍含まれている

シイタケ菌糸体の安全性

シイタケ菌糸体は、特定保健用食品に準じた安全性試験がこれまでに実施されており、その結果も論文や学会で一般に報告されています(図10)。

図10:標準的な特定保健用食品(特保/トクホ)で実施される安全性試験項目に対するシイタケ菌糸体の試験結果

【細胞】

以下の順で記述しています。

  1. 主な実施試験
  2. 試験概要
  3. 掲載論文
遺伝毒性評価試験
遺伝子への毒性を評価する試験(Ames試験)を実施した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスは遺伝毒性を示さなかった。
日本補完代替医療学会誌 Vol.7:51-57
2010

【動物】

以下の順で記述しています。

  1. 主な実施試験
  2. 試験概要
  3. 掲載論文
遺伝毒性評価試験
マウスで、染色体異常を評価する試験を実施した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスは10g/kgの投与量で、染色体異常を示さなかった。
日本補完代替医療学会誌 Vol.7:51-57
2010
急性毒性評価試験
ラットに、10g/kgのシイタケ菌糸体エキスを単回投与した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスは毒性を示さなかった。
日本補完代替医療学会誌 Vol.7:51-57
2010
反復投与毒性評価試験
ラットに、2g/kgのシイタケ菌糸体エキスを28日間毎日投与した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスは毒性を示さなかった。
J Toxicol Sci. 35:785-91
2010

【ヒト】

以下の順で記述しています。

  1. 主な実施試験
  2. 試験概要
  3. 掲載論文
ヒト過剰量(3倍×4週間)
摂取安全性試験
シイタケ菌糸体エキス5.4gを毎日4週間、ヒトに投与した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスによる臨床上問題となる所見は観察されなかった。
日本補完代替医療学会誌 Vol.6:9-15
2009
ヒト12週間摂取安全性試験
シイタケ菌糸体エキス1.8gを毎日12週間、ヒトに投与した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスによる臨床上問題となる所見は観察されなかった。
2012年日本補完代替医療学会
2012

【薬との相互作用】

以下の順で記述しています。

  1. 主な実施試験
  2. 試験概要
  3. 掲載論文
Cyp3A4阻害評価試験
薬の代謝酵素の一つ、Cyp3A4に対する阻害を評価する試験(in vitro試験)を実施した。この試験で、シイタケ菌糸体エキスはCyp3A4への阻害が観察されなかった。
日本補完代替医療学会誌 Vol.7:51-57
2010


関連情報

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